Claude を法人で契約するには:Team・Enterprise・API の違いと、Claude Code を会社で使うときの選び方
社員が個人のアカウントで Claude を使い始めていて、会社として契約をそろえたい。開発チームに Claude Code を配りたいが、どのプランで契約すればよいか分からない。この記事では、Claude を法人で契約する4つの形(Team・Enterprise・API・クラウド経由)の違いを、Anthropic の公式の料金と資料をもとに比べ、自社に合う選び方と、契約の後にやることを順にまとめます。
社員の何人かが、個人のアカウントで Claude を使い始めている。開発チームからは「Claude Code を使いたい」という声が出ている。けれど、会社としてどのプランで契約すればよいのか、支払いはどうするのか、Claude Code は追加の料金がかかるのか。調べ始めると、Team、Enterprise、API、Console、Premium の席など、似た言葉がたくさん出てきます。
この記事は、Claude を会社で契約しようとしている情報システムの担当者や、開発チームのまとめ役、経営者に向けて書いています。次のことを順にまとめます。
- 会社で使うなら、個人のプランではなく法人向けの契約にする理由
- 法人で契約する4つの形(Team・Enterprise・API・クラウド経由)
- それぞれの料金、最低人数、支払い方法の違い
- Claude Code を使うときの違い
- 自社に合う選び方
- 契約した後にやること
料金や機能は、Anthropic の公式の料金ページと、Claude Code の公式の資料で確かめています。料金や機能はよく変わるため、2026年11月5日時点の内容です。表示の価格は米ドルで、税は含まれていません(料金ページに、税は含まないと書かれています)。
Claude Code を会社で使うときの情報漏洩の対策(学習・保存・手元の権限)は、「Claude Code を会社で安全に使う」で詳しく扱っています。この記事は、その手前の「どの形で契約するか」に絞ります。
会社で使うなら、法人向けの契約にする
まず前提です。Claude には、個人向けのプラン(Free・Pro・Max)と、法人向けの契約(Team・Enterprise・API など)があります。会社の業務で使うなら、法人向けの契約にそろえるのが基本です。理由は2つあります。
1つ目は、送った内容が学習に使われるかどうかです。Claude Code の公式の資料「Data usage」によると、Team・Enterprise・API・クラウド経由など、商用の規約で使う場合、Anthropic は Claude Code に送られたコードや指示を、モデルの学習に使いません(顧客が自ら提供を選んだ場合を除く)。個人向けのプランでは、本人の設定しだいで学習に使われることがあります。
2つ目は、会社として管理できるかどうかです。法人向けの契約では、支払いをまとめ、誰が使っているかを管理画面で把握し、退職した人の利用を止められます。個人のアカウントを経費で精算する形では、これができません。
ですから、社員が個人のアカウントで使い始めている会社は、まずそれを法人向けの契約に移すところから始めます。
法人で契約する4つの形
Claude Code の公式の資料「Authentication」では、会社で Claude Code を使う方法として、次の形が挙げられています。
- Claude for Teams(Team プラン)
- Claude for Enterprise(Enterprise プラン)
- Claude Console(API の従量課金)
- クラウド経由(Amazon Bedrock、Google Cloud の Agent Platform、Microsoft Foundry)
同じ資料には、Team と Enterprise が「多くのチームにおすすめ」で、Claude Code と、ウェブの Claude の両方を使えて、支払いと人の管理をまとめられる、と書かれています。API やクラウド経由は、Claude Code を中心に使い、使った分だけ払いたい会社や、すでに使っているクラウドの契約の中で使いたい会社に向いています。
主な違いを表にまとめます(料金ページより。税別)。
| 項目 | Team | Enterprise | API(Console) |
|---|---|---|---|
| 人数 | 2〜150人 | 20席から | 制限の記載なし |
| 料金の形 | 1席ごとの月額 | 1席 20ドル/月 + 使った分(API の料金) | 使った分だけ(トークン単位) |
| 支払いの周期 | 月払い・年払い | 年払い | 使った分 |
| ウェブの Claude | 使える | 使える | 使えない(開発者向け) |
| Claude Code | 使える | 使える | 使える |
| 向く会社 | 少人数〜中規模の会社 | 大きな会社、管理や監査の条件が厳しい会社 | 開発チームだけで使う会社 |
ここからは、それぞれの形を順に見ていきます。
Team プラン:多くの会社の出発点
Team プランは、2人から150人までの会社向けの、自分で申し込めるプランです。料金ページによると、席(1人分の利用枠)に2つの種類があります。
| 席の種類 | 年払い(1席・月あたり) | 月払い(1席・月あたり) | 使える量 |
|---|---|---|---|
| Standard | 20ドル | 25ドル | 個人の Pro より多い |
| Premium | 100ドル | 125ドル | Standard の5倍 |
Standard と Premium は、1つの契約の中で混ぜて使えます。たとえば、事務や営業の人は Standard、毎日 Claude Code で開発するエンジニアは Premium、という分け方ができます。
クリーヴァも、Claude Code を Team プランで使っています。毎日コードを書く担当には Premium、使う場面が限られる担当には Standard を割り当て、全員に Premium を配るより費用を抑えながら、学習に使われない条件と管理の機能を全員にそろえています(「Claude Code を会社で安全に使う」でも紹介しています)。
Team プランには、Claude Code が含まれています。そのほか、料金ページには次のような機能が並んでいます。
- 支払いと管理をまとめる機能
- シングルサインオン(SSO。会社のアカウントでまとめてログインする仕組み)
- 外部のサービスとの接続を、管理者が制御する機能
- 標準では、送った内容を学習に使わない
- 会社全体で分け合う API のクレジット(月500ドルまで)
また、Claude Code の資料「Authentication」によると、Team プランでは、会社として決めた Claude Code の設定を、サーバーから全員に配れます(server-managed settings)。権限の設定を社員ごとにばらばらにしないための仕組みです。
支払いで気をつけること。 料金ページの比べる表では、Team プランの支払い方法はクレジットカードのみです。請求書での支払いには対応していません。会社のルールで「請求書払いでないと契約できない」という場合は、この点を先に確かめておく必要があります。途中で席を増やすことはできます。
Enterprise プラン:大きな会社と、管理の条件が厳しい会社
Enterprise プランは、大きな会社や、セキュリティや監査の条件が厳しい会社向けのプランです。料金ページによると、料金は「1席 20ドル/月(年払い)+ 使った分を API の料金で」という形で、最低20席からです。Team プランのような定額ではなく、使った量に応じて費用が増えます。
Team プランの機能に加えて、次のような機能があります。
- 利用者ごと・会社全体の、使う金額の上限の設定
- 役割に応じた、細かい権限の設定
- 社員のアカウントを、会社の人事の仕組みと自動でそろえる仕組み(SCIM)
- 監査ログ
- 利用の状況を外から確かめるための API(Compliance API)
- データを残す期間の設定
- 社内のネットワークからだけ使えるようにする制限(IP アドレスの許可リスト)
Enterprise には、自分で申し込む形(self-serve)と、Anthropic の営業を通す形(sales-assisted)があります。料金ページの比べる表では、次の点が違います。
| 項目 | 自分で申し込む形 | 営業を通す形 |
|---|---|---|
| クレジットカード | 使える | 使える |
| 請求書での支払い(後払い) | できない | できる |
| AWS Marketplace での購入 | できない | できる |
| 相談・試用 | なし | あり |
つまり、請求書で支払いたい会社は、Enterprise を営業を通して契約するのが、Anthropic と直接契約する場合の道です。
なお、Claude Code の資料「Data usage」によると、サーバーにデータを残さない「ゼロデータ保持」は、Enterprise の標準には含まれず、条件を満たした会社ごとに個別に有効にする形です。
API(Console):使った分だけ払う
Claude Console は、Anthropic の開発者向けの管理画面です。ここで契約すると、Claude Code を API の従量課金で使えます。Claude Code の資料「Authentication」には、API での支払いを好む会社向けの形として説明されています。管理者が開発者を招待し、開発者は Console のアカウントで Claude Code にログインします。
料金は、使ったモデルとトークン(文字の量の単位)で決まります。料金ページの主なモデルの料金は、次のとおりです(100万トークンあたり、税別)。
| モデル | 入力 | 出力 |
|---|---|---|
| Opus 5.5 | 4ドル | 20ドル |
| Sonnet 5.5 | 2ドル | 10ドル |
| Haiku 5.5 | 0.10ドル(10万トークン以下の場合) | 0.50ドル(同) |
1人あたりどのくらいかかるかの目安として、Claude Code の資料「Manage costs effectively」には、企業での利用の平均は、開発者1人が使った日1日あたり約13ドル、1か月あたり150〜250ドルで、90%の利用者は1日30ドル未満に収まっている、と書かれています。同じ資料は、自社の費用を見積もるには、まず少人数で試して使用量を測ることを勧めています。
API の形は、使った分だけ払うので、使う日が少ない人が多い会社では無駄が出にくい一方、たくさん使う人がいると、Team の Premium 席(年払いで月100ドル)より高くなることもあります。ウェブの Claude(チャットの画面)は含まれないので、開発以外の社員も使うなら、Team や Enterprise のほうが向いています。
クラウド経由:いまのクラウドの契約の中で使う
すでに Amazon Web Services(AWS)、Google Cloud、Microsoft Azure を会社で契約している場合、そのクラウドを通して Claude のモデルを使い、Claude Code を動かす方法もあります。Claude Code の資料「Authentication」には、Amazon Bedrock、Google Cloud の Agent Platform、Microsoft Foundry を使う方法が挙げられています。
この形は、Anthropic と新しく契約を結ぶのではなく、いま使っているクラウドの契約の中で使うことになります。会社としてすでにクラウドの支払いや管理の流れが決まっている場合に、その流れに乗せやすいのが利点です。一方で、ウェブの Claude は含まれず、設定はクラウドの側で行うため、クラウドに詳しい担当者がいる会社向けです。
費用の試算の例
料金の形が違うので、実際の人数を当てはめて比べてみます。ここでは、社員10人の会社で、毎日 Claude Code で開発するエンジニアが3人、ほかの7人は文章づくりや調べ物にウェブの Claude を使う、という場合を考えます(税別、料金ページの価格による計算の例です)。
Team プランの場合(年払い)
- エンジニア3人を Premium:100ドル × 3人 = 300ドル
- ほかの7人を Standard:20ドル × 7人 = 140ドル
- 合計:月440ドル。使う量が増えても、席の上限の範囲なら定額です
API(Console)の場合
- エンジニア3人:資料の平均の月150〜250ドルで計算すると、450〜750ドル
- ほかの7人は、ウェブの Claude を使えないので、別の手段が必要です
- 合計:月450〜750ドル前後(使う量で変わる)。ほかの7人の分は含まれません
この例では、Team のほうが分かりやすく、費用も読みやすいことが分かります。反対に、Claude Code を使うのが月に数日だけ、という開発者が多い会社では、API のほうが安くなることもあります。大事なのは、自社の人数と、それぞれの人がどのくらい使うかを先に書き出すことです。使う量が分からないうちは、少人数で試して測るのが確実です。
なお、Enterprise は「1席20ドル+使った分」なので、20人以上の会社で、使う量の差が大きい場合に、Team の Premium 席をたくさん買うより合うことがあります。どちらが安いかは、使う量しだいです。
自社に合う選び方
ここまでの内容をもとに、選び方の目安をまとめます。上から順に当てはまるかを見ていきます。
- 使う人が150人を超える、または監査ログや SCIM、IP アドレスの制限が必要 → Enterprise。請求書で払いたいなら、営業を通す形
- 請求書払いが必須で、使うのは開発チームが中心 → いま契約しているクラウド経由、または Enterprise(営業を通す形)
- 開発以外の社員も含めて、2〜150人で使う → Team。毎日 Claude Code を使うエンジニアは Premium、それ以外は Standard
- 開発チームだけで使い、使う量が人によって大きく違う → API(Console)。少人数で試して費用を測ってから広げる
迷ったときは、まず Team で、少人数から始めるのが分かりやすい選び方です。Team は月払いができ、途中で席を増やせます。Claude Code の資料が勧めているとおり、少人数で試して、使う量と費用の感覚をつかんでから、人数や席の種類、別の形への切り替えを考えます。
契約の前に確かめておくこと
- 使う人の人数と、そのうち毎日 Claude Code を使う人の人数
- 支払いの方法(クレジットカードでよいか、請求書が必要か)
- 月払いか年払いか(年払いは安いが、途中でやめにくい)
- シングルサインオンを使うか。使うなら、会社のアカウントの仕組み(Google Workspace、Microsoft 365 など)
- 監査ログや、データを残す期間について、社内の決まりがあるか
- 価格がドル建て・税別であることを、経理と共有したか
契約した後にやること
契約しただけでは、会社として安全に使える状態にはなりません。Claude Code の資料「Authentication」によると、Team や Enterprise では次の流れで使い始めます。
- Team に申し込む(Enterprise は営業に連絡する)
- 管理画面から、社員を招待する
- 社員が Claude Code を入れ、招待された Claude のアカウントでログインする
このあと、会社として次のことを決めておきます。
- 個人のアカウントで使っていた社員の扱い。 法人の契約に移ってもらい、個人のアカウントに残っている業務の会話をどうするかを決める
- 会社で配る設定。 Claude Code が読んでよいファイル、動かしてよいコマンドを、管理者が決めて全員に配る。具体的な設定の例は「Claude Code を会社で安全に使う」にまとめています
- AI に渡してよい情報の線引き。 学習に使われない契約でも、送った内容は一定期間保存されます(標準は30日)。本番の鍵や、お客様の個人情報を渡さない、といった社内のルールを決める
- AI が書いたコードを確かめる人。 誰が何を確かめてから使い始めるかを決める
- 費用の見える化。 Enterprise や API は使った分だけ費用が増えるので、上限の設定と、毎月の利用の確認の担当を決める
エンジニア以外の社員が Claude Code を業務で使う場合の向き・不向きは、「Claude Code を非エンジニアが業務で使う」で扱っています。
よくある質問
Q. Claude Code だけを使いたいとき、別の契約が必要ですか。 A. Team と Enterprise には Claude Code が含まれています。開発チームだけで使うなら、API(Console)やクラウド経由で Claude Code だけを使う形もあります。
Q. 日本円で支払えますか。 A. 料金ページの価格は米ドルで表示されています。円での請求や為替の扱いは、料金ページには書かれていません。契約の前に、申込の画面か Anthropic に確かめてください。
Q. 社員が個人の Pro を経費で使うのではだめですか。 A. 個人向けのプランでは、本人の設定しだいで送った内容が学習に使われることがあり、会社として利用者をまとめて管理することもできません。業務で使うなら、法人向けの契約にそろえることをおすすめします。
Q. 契約の途中で、人数を増やせますか。 A. 料金ページの比べる表では、Team・Enterprise のどちらも、契約の途中で席を増やせます。少人数で始めて、使う人が増えたら足していく形がとれます。
Q. 年払いと月払いは選べますか。 A. Team は月払いと年払いのどちらも選べます。年払いのほうが1席あたりの月額が安くなります(Standard で25ドル→20ドル)。Enterprise は年払いです。
Q. まず何人で始めればよいですか。 A. 決まりはありません。Team は2人から契約できます。Claude Code の資料も、少人数で試して使用量を測ってから広げることを勧めています。
おわりに
Claude を法人で使う形は、Team・Enterprise・API・クラウド経由の4つです。多くの会社にとっての出発点は Team で、毎日 Claude Code を使うエンジニアにだけ Premium の席を割り当てる、という使い方ができます。請求書での支払いが必須なら、Enterprise を営業を通して契約するか、いまのクラウドの契約の中で使う形を検討します。
ただ、どの形で契約しても、契約は入口にすぎません。会社で配る設定、渡してよい情報のルール、AI が書いたコードを確かめる人まで決めて、はじめて会社で使い続けられる状態になります。プランの選び方から社内のルールづくりまで、自社の場合でどう進めるかを整理したいときは、ご相談ください。
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